彼らは生きていた 第一次世界大戦のドキュメンタリー!これぞ映画!な傑作を紹介!

映画紹介
Sponsored Links

どうも、けんせです。

今回は、ご縁ありましてこちらの試写会に参加したのでこの映画を紹介含めてお話ししてします!

それがこちら!

彼らは生きていた

こちら、1月25日(土)から公開となるドキュメンタリー映画になります!歴史上初めて起きた世界規模の戦争、第一次世界大戦のその膨大な数の史料を、まさにタイトルの文字通りに見せる映画ならではの手法を用いてピーター・ジャクソンによって作られた画期的なドキュメンタリーです!

イギリスをはじめ、世界各国で上映され、アメリカでは1800万ドル越えの大ヒットを記録!アメリカの映画批評サイトRotten Tomatoesでは100%フレッシュを叩き出した作品です!

丁度、2月14日(金)に公開を控えてます、「1917 命をかけた伝令」と共通の戦争をテーマにしているこの映画。こちらとも関連づけてお話できたらなと思ってます。

注意です。紹介記事ではありますが、途中ややネタバレを含みますのでご了承ください。まあ、ドキュメンタリーなんで、あれかもですが。一応念のため。

それではいってらっしゃい!

どんな映画か

「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が、第1次世界大戦の記録映像を再構築して製作したドキュメンタリー。第1次世界大戦の終戦から100年を迎えた2018年に、イギリスで行われた芸術プログラム「14-18NOW」と帝国戦争博物館の共同制作により、帝国戦争博物館に保存されていた記録映像を再構築して1本のドキュメンタリー映画として完成。2200時間以上あるモノクロ、無音、経年劣化が激しく不鮮明だった100年前の記録映像にを修復・着色するなどし、BBCが保有していた退役軍人たちのインタビューなどから、音声や効果音も追加した。過酷な戦場風景のほか、食事や休息などを取る日常の兵士たちの姿も写し出し、死と隣り合わせの戦場の中で生きた人々の人間性を浮かび上がらせていく。

(映画.comより)

 

この映画、どうだった?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

映画の力をフルパワーに体感できる驚異の映画!生々しく、繊細に、且つ大胆に紡がれる彼らの生きていた証を目撃せよ!

この映画、とんでもなくよく出来てます。ドキュメンタリー映画自体はそんなに明るくはない自分ですが、それでも分かるほどこの映画は一線を画しています!

驚異の映像は一見の価値あり!

この映画はドキュメンタリーですので、もちろんかつて第一次世界大戦を実際に収めた映像のアーカイブから紡がれています。終戦100年を記念して作られることになっただけに、そもそものフィルム自体がかなり傷んでいたり複製だったりするので、修復復元を施して作られるわけです。しかしながら、この映画の復元は従来のそれとは一線を画しています。

正直、この手の話をするとフィルムのスピードやフレーム数といった話になって非常に専門的すぎることになってしまい、僕の理解の範疇を凌駕してしまいますので、詳しく知りたい方は是非劇場でパンフレットをお買い求めください。買って読みましたが、その過程を事細かに記載されてあって、読み応え抜群!嬉しいです、専門誌みたい(笑)

まあ簡単に言いますと、かつて撮られたその映像をただ現代の様式に無理やり入れ込んでいるわけではないんです。テレビとかで、昔の映像を見たことがある方なら分かるかもしれませんが、動きが全体的にチャカチャカと早くありませんか?あれって、当時はフィルムを手動で回していたから起こってるんです。だから早かったり遅かったりしてしまいます。違ったらコメント等でご指摘ください。

 

では、今回の映画ではどうしているか。その映像のスピードを変えて現在のものにしても遜色ないように、作ったんです。前のフレームと後のフレームから推定して、存在しているフレームかの素材を使って人工的にフレームを作ってるんです。

なんだ、そういうことかと思うかもしれませんが、このアーカイブ、なんと2200時間あるんです。そこから映画のために1時間半分まで厳選して、そこからさらに新しくしている聞いてるだけで途方もなくないですか?

また、これによって作られた映像に音声が当てられているんですが、その音声もこれまた凄い。通常だと有識者が解説のような形で語るのが多いと思います。この映画では、全てその戦場に行っていた方、退役軍人の声で構成されてるんです。その数、250人から300人くらいの人数で、延600時間。…凄まじい。

さらに映像がクリアになったことによって、彼らの戦場での暮らしがよりはっきりと見えます。戦場にいた男たちのもよりはっきりとしたことで、その映像に声もつけられています。なんと、読唇術を用いてその映像の人が何を喋ってるか、さらにどこのなまりかを鑑定し、そのなまりが話せる役者の方が声を当てられているんです。それによってなまり特有のリズムが出て、実際に喋ってるかのようなリアルな映像が出来上がる…って、どこまで細部にも拘ってるんだ⁈

さらに。元々のフィルムはモノクロなのですが、今回それをカラー化しています。モノクロのものにカラーを付けるのはいかがなものかという意見も確かにあります。しかし、 このフィルムのアーカイブは、当時のドキュメンタリー制作者が撮りたかっものを撮れる最高のカメラが、モノクロしかなかったという状況があるんです。つまり、選択できたモノクロとはまた違う、当時の時代がそうさせた、そうせざるを得なかったということ。彼らがモノクロかカラーを選ぶなら、勿論カラーを選んだはず。当時のカメラマンたちがきっと撮りたかった、見ていた光景を限りなく再現するため、カラー化したということです。

つまり、この映画では、当時の様子が限りなく見てとれるまでに仕上がりまくってるということ!それほどまでに突き詰められた逸品なんです!映画の中の彼らが文字通り生きていた、としか言いようがないほど!

その感動はなんとも言い難く、これぞ映画だ!と唸るしかありません。ドキュメンタリーと侮るなかれ!ドキュメンタリーだからこそできた映画の力の奇跡です。

彼らから伝わる真実も必見(ややネタバレあり)

この映画はその作られた過程が凄いだけではありません。勿論これだけでも飛び抜けて凄いんですが、それによって紡がれた物語は、とても面白く興味深いんです。

この映画の舞台はイギリスです。イギリスが第一次世界大戦に参戦することになり、イギリス軍の募集によって従軍することになった方々の証言から始まります。

当時の軍に参加していた人は、本当に若い。当時は18歳以上の募集なのですが、19歳18歳は当たり前、なんと15歳で参加したという方もいます!僕が今24歳なので、もう、凄いですね…彼らは、戦争というものをはっきりと認識しておらずどこかサッカーの試合に行くような感覚だったり、世間の空気が軍に入らない男はダサいといった風潮だったからといったり、なんとも面白いです。愛国心を煽った宣伝なども出てきますので、当時のリアルな感じが生々しく分かります。

また、当時農民などはまだまだ地主などが幅を利かせていて、農家の三男などは一生小作人などといった身分が低いままなんです。そこから抜け出すためには、軍に入って戦争に行くしかないといった、どこか夢を抱いていたのも分かります。軍では軍服や靴が支給され、食べ物にも困らず、さらにお給料も出るので、それにいちいち喜んでいたと語られるとなんだかしょうがなくなっちゃいます。親の反対を押し切ってまで従軍した人もいるのでよっぽどだったんだなと切なくもなります。

また、当時はまだまだ兵器が高性能ではなく、砲撃などの精度も甘くあるので、前線に沢山の兵士が必要でした。彼らの前線での生活も語られてますが、何と言うか、牧歌的なんですね。前線での生活は厳しく、まさに過酷です。その映像は凄惨。しかし、そういう状況下だからか、巻き起こる出来事がくだらなくて可笑しくて笑えるんです。どこかあっけらかんとしてる印象を受けました。

 

彼らの前線にいる写真などで笑顔を浮かべる兵士の写真を見たことがありますか。そういうのを見るとどこか怖い印象で合ったり、戦争の悲惨さを痛感してきたんですが、この映画を観て、もしかしてただ面白いことがあっただけではないかと思っちゃったりします。戦場のリアルを、また一つ見れたと思います。

そして、この映画の凄いところは、それまでの戦争とは違う初めての世界大戦を綴ったドキュメントにあると思います。

第一次世界大戦は1914年から1918年に繰り広げられた歴史上初となる世界規模の戦争です。ここで注目して欲しいのが、この戦争はそれまでの戦争とはまた違う戦いであるということ。

それまでの戦争というのは、領土争い、宗教抗争、人種抗争、反政府革命など色々上がります。しかしそれは、いわば国家対国家宗教対宗教等の関係性上でしかありませんでした。この第一次世界大戦は連合国対中央同盟国という規模で繰り広げられています。始まりこそ、サラエヴォ事件に端を発したわけですが、その民族間の対立からいつしか世界規模の戦争になっていったんです。

第一次世界大戦を詳しく書くと大学のレポートになってしまうのでこの映画に関することだけで言うと、要はイギリスは直接的には絡んでいないということです。更に言えば、この映画で取り上げられる戦いにおいて敵はドイツになりますが、ドイツもまたイギリスには何の恨みもないんです。ただ、戦えと言われて戦ったに過ぎないんですね。

大勢の犠牲者を出しながらも、イギリスはドイツに勝利します。その戦闘の後の映像があるんですが、なんとイギリス兵士とドイツ兵士が仲良く並んで写真を撮っているんです。これはかなり衝撃的です。戦争の戦勝国と敗戦国であるにもかかわらず、仲良く談笑したり、お互いの負傷兵を一緒に助け出したりしてるんです。なんというか、新鮮でしたね。もちろん、敵同士だったのでドイツ兵が持ってる時計とかは盗っちゃったりしてるんですが(笑)、スポーツの試合を終えた後のような爽やかな情景が繰り広げられてるのが、のどかな感じがありました。憎むべき敵ではない、共に激戦を繰り広げた友、とでも思えてきます。

後の歴史が語るように、この後ドイツはナチスドイツとなり、再び戦争がおこるわけです。これを知ってるからこそ、この写真が物語るものにどこか辛さを感じます。

第一次世界大戦が休戦し、再びイギリスの元に帰ってきた戦士たち。しかし彼らを待つ現状もまた芳しくありませんでした。失業者が溢れ、就職先もなく、迎えてくれた家族は戦争を忘れようとしてる。何かも分からぬ戦争に魅せられ、戦争の残酷さを見せつけられ、命からがら帰ってきた彼らには帰る場所もない…

映画冒頭に彼らの証言として、「戦争に参加して良かった」「あの日に戻ったとしてもまた戦地に赴く」というものがあります。この映画のラストは、その彼らの「戦争は繰り返すものではない」という言葉で締めくくられます。

この後、再び戦争は起こってしまいました。そして今もまた緊迫していると言っていいでしょう。そんな現在の中で、初めて世界大戦を経験した彼らの言葉は、より深く胸に刻ままれるはずです。この映画の原題は「They shall not grow old」「彼らは年を取らない」という意味ですが、「彼らを過去にしてはならない」といった意味にもなります。このタイトルからも、今に通じる何かがありますね。

ここに注目してみて

ここからはこの映画に関連したことを紹介していきます。

ピーター・ジャクソンと映画と第一次世界大戦

この映画の監督は、ピーター・ジャクソン

この監督は何といっても「ロード・オブ・ザ・リング」です!映画史に燦然と輝くファンタジー映画!今尚、これを超えるファンタジー映画は存在していないと言えるでしょう。

そんな彼が、なぜ今回この映画を作ることになったのか。そこには奇妙な、運命ともいうべきものがあるんです。

「彼らが生きていた」のエンドロールには、ピーター・ジャクソンのお爺さんの写真が出てきます。彼もまた、従軍した若者の1人でありました。これだけでも十分ですが、それだけではなく彼のフィルモグラフィの一部からも見ていきましょう。

まず、ピーター・ジャクソンは自主映画「バッド・テイスト」でデビューしました。この映画は、彼が仲間らと共に1年半にも渡って作り続け完成させた作品なんです。この映画を完成させる執念があってこそ、今回のこの膨大なアーカイブを、さらに映画へと蘇らせたんです。

また、彼が撮った作品にあの名作、「ブレインデッド」があります。この映画はまさにスプラッター映画の傑作ともいえる作品です。この映画には色々と血に塗れた臓物が出てきますが、彼はこの作り方をちゃんと把握してるわけではなかったそう。そこで、一つ一つ手作りで作り上げたそうです!この自分で作るという方法は、さらに昇華を見せ、映画を作るスタイルすらも確立していきます。

それがあのWETAデジタルVFX制作を手掛けるこの会社は、ピーター・ジャクソンが「乙女の祈り」を製作時に作ったんです。これにより、あの傑作「ロード・オブ・ザ・リング」が作られたんです。自分が作りたいものを作れる会社を作ってしまう、なんでしょう、天才ですね。

また、この「ロード・オブ・ザ・リング」も今回の映画と関連してくるんです。

実はこの「ロード・オブ・ザ・リング」、原作の「指輪物語」のファンからすると、やや不満もあるんだそうです。それは、この映画は戦争アクションものとして映像化されてること。原作には、ホビット達が暮らす牧歌的な雰囲気もあるのに、その部分がないからだそうです。

実はこの原作の「指輪物語」は作者のJ・J・R・トールキン戦争体験がベースになっています。この辺りは映画「トールキン 旅の始まり」で描かれていましたね。彼が体験した戦争こそ、第一次世界大戦なんです。

ここまで来れば分かりますね。「ロード・オブ・ザ・リング」を手掛けた監督がなぜ第一次世界大戦のドキュメンタリーを作ったのか。「指輪物語」の原風景でもあり、トールキンが体験した戦争をドキュメンタリー映画を作るのは、ある種運命的でもあった訳です。

第一次世界大戦を題材にした映画を紹介!

せっかくの機会なので、第一次世界大戦が舞台として描かれる作品を幾つか紹介していこうと思います。第二次世界大戦と違って、数が限られてますし、僕が見ていないものもあるので、見た範囲の中でご紹介します。

西部戦線異常なし

こちらは有名な小説「西部戦線異常なし」を映画化し、第3回アカデミー賞作品賞を受賞した作品です。激戦が繰り広げられたことで知られる西部戦線を、ドイツ側の視点で作られた作品になります。1930年の映画ですが、名作と誉高い作品です。

戦火の馬

こちらは2011年スティーヴン・スピルバーグによって作られた映画です。今をときめく英国人俳優も勢揃いの、少年と馬の絆を描いた名作です。元は舞台の戯曲でして、2016年にナショナル・シアター・ライブで日本でも上映されてました。勿論舞台なので馬はパペットなのですが、傑作でした。機会があれば舞台版も是非。

ワンダー・ウーマン

2017年のスーパーヒロイン映画で、記憶に新しい人もいらっしゃるでしょう。激戦の西部戦線は別名ノーマンズ・ランド。男は誰一人行けない中、「女だったら?」と颯爽と行く様は圧巻。音楽も相まって最も好きなシーンです。

最後に:1917 命をかけた伝令」との繋がり

いかがでしたでしょうか?

最後にこちらの作品も!来る2月14日、あら、バレンタインですね。誰かチョコください。違いますね、話を戻します。「1917 命をかけた伝令」が公開されます!

本年度ゴールデングローブ賞ではドラマ部門作品賞、そして監督賞も受賞し、アカデミー賞でも堂々の10部門ノミネートの作品です!

題名通り、1917年はまさしく第一次世界大戦真っ只中。その最中、とある作戦の中止を伝令するために2人の若者が戦地を駆ける様を、驚異のワンカット映像で見せつけてくる圧倒的な没入感が話題の作品です!

戦争映画で、没入感、というと真っ先に上がるのは「ダンケルク」ですね。あの映画の尋常ではない緊迫感、ありとあらゆるものが襲ってくる恐怖感は流石でした。

しかし今回はワンカットということ!戦地を駆け抜けていく様子をワンカットで見せられるのは、凄いでしょうね…!ワンカットって、観てる側は画面から逃げられないので、とにかく半端じゃなさそうです。まあ、どうやら擬似ワンカットらしいのですが、それでも素晴らしいと思います。

監督は「アメリカン・ビューティー」「007 スカイフォール」サム・メンデス!なんと監督のお爺さんもかつて第一次世界大戦に従軍しており、その時の話をベースに作り上げられたそう。この辺り、ピーター・ジャクソンと同じですね。

「1917」は史実ベースですがフィクションなので、彼らのリアルを知るということではこのドキュメンタリーを見るのもいいもんではないでしょうか。

第一次世界大戦から100年経った今だからこそ、語らなければならない物語として作られたこの2作。どちらから観ても面白いでしょうが、「彼らは生きていた」ドキュメンタリーとしても画期的な作品でありますので、この映画を強くオススメします!

公開は1月25日(土)から!シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開です!

ホームページはこちら!

それでは最後までご覧いただきありがとうございました!

コメント

  1. […] 彼らは生きていた 第一次世界大戦のドキュメンタリー!これぞ映画!な傑作を紹介! […]

タイトルとURLをコピーしました